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ケア不足?病気のサイン?口臭の種類と原因を解説

「口臭」は、自分自身では非常に気になっているものの、周囲は気にならない場合もあれば、自分自身ではまったく気にしていなくても、家族などから指摘されて気づく場合もあります。

においの強い食べ物を食べたあと、あるいは起床後などは、誰でも一時的に口臭が起こり得るので、あまり思い悩む必要はありません。しかし、口臭は歯周病や全身の病気が関係している場合もあるため、適切にケアしていくことも大切です。

この記事では口臭の種類や原因、改善方法など、なかなか人には聞きにくい口臭について解説します。

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INDEX
口臭の種類と原因
口臭予防・改善のためには舌を磨こう!
指摘の仕方には注意しよう

口臭の種類と原因

口臭とは、口から吐き出される息のにおいが、第三者に不快感を与える程度のものを指します。ただし、においの感じ方は人それぞれであるため、医療機関では、呼気中における口臭の原因となる物質の濃度がどの程度か、という客観的な数値を用いて口臭の有無を判定します。

口臭は、医学的には歯周病やドライマウスなど、何らかの原因に伴って現れる症状であり、それ自体は病気ではありません。しかし、実際の口臭の有無に関わらず、口臭に関しての悩みを持っている場合には「口臭症」と定義されます。

客観的な数値としては口臭があると判断される人でも、本人がそれについて悩んでいない場合は「口臭症」には該当しません。反対に、数値的には口臭がないとされる人でも、本人がにおいを気にしている場合には「口臭症」となり、診療の対象となります。

口臭症は、その原因や口臭の客観的な数値などをふまえて以下の3つに分類されます。

真性口臭症

第三者に不快感を与え得る程度の明らかな口臭が、客観的な数値からも認められるものを指します。真性口臭症は口臭を引き起こす原因などによって、さらに以下のように分けられます。

(1)生理的口臭

感染や炎症、あるいは原因となる病気などがないにも関わらず起こる口臭です。起床直後や緊張時、疲労時、空腹時など、唾液の分泌量が減るタイミングでは、誰でも一時的に口臭が発生します。女性の場合には、月経のタイミングで口臭が強くなることも分かっています。また、ニンニクなどにおいの強い物を食べたあとや、喫煙後、アルコール摂取後なども同様です。

(2)病的口臭

何かしらの病気が原因で口臭が発生しているケースです。病気が口腔、全身どちらに由来するものかによってさらに分類されますが、いずれにせよ原因となる病気の治療が口臭の改善につながります。

・口腔由来の病的口臭
歯周病やドライマウス、進行した虫歯など、口腔内に口臭の原因となる病気があります。

・全身由来の病的口臭
扁桃炎、気管支・肺のカンジダ症、肝硬変、糖尿病、腎不全、がん(肺がん・胃がん・肝がん)など、口腔以外に口臭の原因となる病気があります。

仮性口臭症

実際に口臭がある真性口臭症に対して、仮性口臭症は本人が口臭について悩んでいるものの、客観的な数値からは口臭が認められないケースです。検査結果からは口臭が認められない旨を本人に伝えることで、本人が口臭に悩まなくなることが期待できる場合に、仮性口臭症といいます。

口臭恐怖症

実際には口臭がないことを説明される、あるいは元々口臭があった(真性口臭症)ものの治療によって改善した場合でも、なお口臭について悩んでいる状態を口臭恐怖症といいます。「周囲の人が顔をそむけるのは自分の口臭のせいだ」「話し相手が鼻を手で触るのは私に口臭があるからだ」など、実際にそのような事実はないにも関わらず、周囲の何気ない動作を過剰に気にしてしまうこともあります。

口臭予防・改善のためには舌を磨こう!

病気が原因となる口臭もありますが、基本的に口臭の原因のほとんどは口のなかにあります。特に舌に溜まる苔(舌苔:ぜったい)がにおいの元となっていることが多く、口臭の原因の約6割を占めるといわれています。

つまり多くの場合、舌磨きを習慣化することで口臭を予防したり、改善したりすることができるのです。

舌磨きの方法と注意点

口臭改善のための舌磨きも、磨き方を誤ると舌を傷つけたり、さらに口臭の原因になってしまったりする場合も……。正しい舌磨きの方法を紹介します。

・必ず専用の舌ブラシを使おう!

歯磨きのついでに歯ブラシで舌を磨く方もいらっしゃるかもしれませんが、歯ブラシは舌を磨くのには適していません。舌の表面が傷つき、余計に舌苔が溜まりやすくなる可能性もあるため、必ず専用の舌ブラシを使用しましょう。舌ブラシは、できるだけ柄が長く、舌面にフィットするものを選んでください。

・舌磨きは1日1回、起床時の歯磨き前に

睡眠時の唾液量減少により起床時に口臭が強くなることも多いため、舌磨きは、起床後の歯磨き前に行うのがベストです。食後や歯磨き後は嘔吐反射(おうとはんしゃ:口の奥に異物を感じるとえづいてしまう生理的な反応)が出やすいので、避けたほうがいいでしょう。

舌磨きの際には水にぬらしただけのブラシを用いて、舌を前に大きく出した状態で奥から手前にブラシを動かしてください。最後はしっかりと口をすすぎましょう。

嘔吐反射を防ぐためには、呼吸を止めながら磨いたり、ブラシが口蓋(口の中の天井部分)に触れないようにしたりすることも効果的です。

・つねにやさしく、ゴシゴシNG

舌ブラシを使用している場合でも、強く磨きすぎてしまうと歯ブラシを使用したときと同様に舌の表面が傷つき、口臭を招く可能性があります。舌の表面をなでる程度にとどめ、決してゴシゴシと磨かないよう注意してください。一度ですべての舌苔を取りきろうとするのではなく、コツコツ毎日舌磨きをするようにしましょう。

病気が原因の場合にはその治療を

先述のとおり口臭は、歯周病や虫歯、呼吸器や消化器の病気など、ほかの病気が原因になっている場合があります。舌磨きでは改善できないケースもあるので、まずは口内の病気がないかを確認するためにも、かかりつけの歯科医院で口臭について相談してみてください。原因となる病気がある場合には、きちんとその病気そのものの治療を受けるようにしましょう。

指摘の仕方には注意しよう

先述の口臭恐怖症のように、実際には口臭がないにも関わらず、過剰に口臭を気にして日常生活に支障をきたすケースには、家族やパートナーあるいは友人など、他者からの指摘がきっかけとなっている場合があります。

周囲の人に口臭を指摘する場合は、不快な気持ちをぶつけるだけではなく、口臭の原因を解決しようと前向きに伝えるようにしましょう。病的口臭(病気が隠れている)の可能性もあるため、まずはかかりつけ歯科の受診を勧めることが望ましいといえます。

 
人に相談したり、情報交換をしたりしにくい口臭のこと。しかし、口臭自体は誰にでも起こり得るため、決して歯科医院への相談を恥ずかしがる必要はありません。

日々の舌磨きや、口臭の原因となる病気の治療によって改善できるケースも多いため、気になる場合にはまず、歯科医院で原因となる病気、特に歯周病がないかを診てもらいましょう。

教えてくれたのは…
財津 崇先生
東京医科歯科大学 健康推進歯学分野 助教

東京医科歯科大学病院息さわやか外来にて、医長として口臭診療に従事。日本口腔衛生学会専門医として、口臭・予防歯科・歯科公衆衛生分野の研究を行う。また、宇宙開発研究機構・国立極地研究所に所属し、南極や宇宙における口腔健康管理・閉鎖環境研究を行う。

CREDIT
取材・文:HELiCO編集部+ノオト イラスト:サンノ
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