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どう選ぶ?どう使う?コンドームソムリエAiさんが伝授

性感染症予防、そして避妊のためのアイテムとして身近なコンドーム。誤った方法で使用すると、目的をしっかり果たすことができなくなるにも関わらず、肝心な選び方や正しい使い方について、学ぶ機会がなかったという方がほとんどなのではないでしょうか。

今回は、現役の保健室の先生でもあり、コンドームについて豊富な知識を持つコンドームソムリエAiさんに、コンドームの選び方や正しい使い方をお聞きしました。

教えてくれるのは・・・
コンドームソムリエ Aiさん

現役保健室の先生であり、国内約120種のコンドームを識るコンドームソムリエ。「コンドーム選びを前戯に!」をモットーに、コンドームの選び方・正しい使い方を広めることで、性感染症予防や性生活力の向上をめざす。数種類のコンドームの実物を触って嗅いで引っ張れる「コンドーム試触会」を開催するほか、自身のSNSやWebメディアでの発信・監修も積極的に行っている。
Twitter:@Ai_con_j


INDEX
避妊だけじゃない、コンドームの役割
知ってる? コンドームの正しい使い方
コンドーム選びは5つの観点で!
安いから質が悪いはウソ? パートナーと「推しコン」探しを楽しもう!

避妊だけじゃない、コンドームの役割

コンドームというと、真っ先に「避妊具」と考える方が多いと思います。しかし、コンドームは避妊だけではなく、性感染症を予防するうえで非常に重要なアイテム。また、コンドームでの避妊成功率が100%ではないことを踏まえると、性感染症予防をコンドームで、避妊をピルで行う二重の防御(デュアルプロテクション)がもっとも望ましいといえます。

知ってる? コンドームの正しい使い方

みなさんは、コンドームの取扱説明書を読んだことがあるでしょうか? 多くの方はじっくり目を通したことがないかと思います。ここでは、意外と知られていないコンドームの正しい使い方について、その一部を紹介します。

ただし、細かい使用方法や注意事項は商品によって異なるため、必ず各商品の取扱説明書を事前に確認しておきましょう。

きちんとコンドーム先端の空気を抜いてから装着を

コンドームの先端にある出っ張りを「精液だまり」と呼びます*。装着時、精液だまりに空気が残ってしまうと、性器に密着せずコンドームが外れやすくなったり、圧が均一にならずに破れやすくなったりしてしまうのです。そのため、必ず精液だまりを指でつまんで、空気を抜いてから装着しましょう。

*精液だまりがない商品もあります。

包装を破るときは必ず中身を片側に寄せ、破った包装は完全に切り離そう

開封時には中身をきちんと片側に寄せないと、切り口がコンドームを傷つけてしまう可能性が。目に見えないほどの小さな傷でも、その後の摩擦で穴が広がってしまうため要注意です。また、破った外装を完全に切り離さずにコンドームを取り出すと、そのときに外装の切り口で傷がついてしまうことも。外装を破る際には、完全に切り離すようにしましょう。

同様に、爪によってコンドームに傷をつけてしまうことがあるため、爪の長さに気を配り、コンドームを扱う際には爪を立てないように気をつけて。

天然ゴムラテックス製のコンドームは油分に注意!

コンドームの主な素材は、天然ゴムラテックス、ポリウレタン、イソプレンラバー(合成ゴム)の3種類。なかでもラテックス製は、油分によって素材が弱くなってしまう(劣化や損傷が起こる)ことがあります。そのため、ハンドクリームやボディクリーム、リップクリームなどをつけている場合には、そのままコンドームに触れないように注意しましょう。

化粧ポーチにコンドームを入れている方もいるかもしれませんが、化粧品は油分を含むものが多いため、外装に油分がつき、外装を開ける際に手についた油分がコンドームに……ということが起こり得ます。持ち運びの際は買ったときの箱に入れたまま持ち歩くか、ハードケースに入れるのがおすすめ。また、紫外線や防虫剤にも弱いので、保管場所には気を配りましょう。

コンドームにも使用期限がある

食べ物や化粧品などに消費期限・使用期限があるように、コンドームにも使用期限があるのをご存知ですか? 使用期限を過ぎると、劣化して破れるリスクなどが高まってしまいます。ラテックス製だと製造から5年程度が使用期限とされているものが多いですが、商品によって異なるため、必ず使用前に使用期限をチェックするようにしましょう。もし使用期限が過ぎている場合は、そのコンドームは破棄して、新しいコンドームを購入してください。

コンドーム選びは5つの観点で!

日本では100を超える種類のコンドームが販売されています。そんな数多くのコンドームのなかから、どのようにして「自分たちに合った」コンドームを探せば良いのでしょうか? 普段コンビニやドラッグストアなどでなんとなく選んでいるという方にも、コンドームを選ぶうえで注目してもらいたい5つのポイントをご紹介します。

ポイント1.素材

男女問わず、しっかりと選びたいのが素材です。前述のとおり、主な素材は天然ゴムラテックス、ポリウレタン、イソプレンラバー(合成ゴム)の3種類。日本ではラテックス製のコンドームが一番多く生産されている一方で、ラテックスアレルギーを持つ方も少なくありません。なかには、アレルギー反応によって痛みが出ているにも関わらず、ラテックスアレルギーを自覚していないため、性行為による痛み(性交痛)だと勘違いしてしまう方も。

また、ゴム特有の香りが苦手な方には、0.02mm以下のコンドームに使用されるポリウレタン製がおすすめです。しかし、ポリウレタンはラテックスよりも伸びにくく硬い素材なので、その硬さで痛みを感じてしまう場合も。また、伸びづらさゆえに、装着が難しいと感じる人もいます。自分やパートナーにはどの素材が合っているのかを知ったうえで、コンドームを選ぶことが大切です。

ポイント2.サイズ

基本的にコンドームのサイズは「直径(太さ)」によって変わります。適切なサイズのものを使用しないと、外れたり破れたりする原因になるため、サイズはきちんと選ぶようにしましょう。目安として、きつくてスムーズに巻き下ろせない、圧迫によって痛みが出る、密着感がなく空気が入っているなどの場合には、サイズが合っていない可能性が。

サイズ展開はメーカーごとに異なり、さらに素材や薄さによっても伸縮性に差があります。たとえばラテックス製やイソプレンラバー製のコンドームは伸縮性がありますが、ポリウレタン製のものはあまり伸縮性がありません。そのため、ラテックス製のコンドームでMサイズを使用している場合でも、ポリウレタン製ではLサイズでないときつい、というケースも。サイズ選びの際は、素材にも気にかけるようにしましょう。

ポイント3.ゼリー

ゼリーは、悩みや好みに合わせて選択を。挿入時に痛みを感じる、あるいは濡れにくい、中盤で乾きやすいなどの悩みがある場合には、ゼリーが多くついた商品を選ぶと良いでしょう。

また、スースーとするメントール入りの冷感ゼリーや、ほんのり温かく感じる温感ゼリーがついたコンドームを季節に合わせて選ぶのもおすすめ。フルーツやチョコレートなどの香りがするゼリーがついたものもあるので、化粧品を選ぶような感覚でコンドームを選ぶのも楽しいですよ。

ポイント4.厚さ

これまでは、「コンドームは薄ければ薄いほど良い」という風潮もありました。しかし前述のとおり、薄くても素材の硬さが合わないという人も。最近は、しっとりとした質感と伸びのよさがウリのコンドームや、ゼリーがたっぷりついたコンドームなど、薄くないコンドームも人気があるそうです。「薄いものがベスト!」という考えにとらわれず、質感を含むさまざまな厚さのコンドームを試してみるのはいかがでしょうか。

ポイント5.形状

コンドームの形状は、先端に精液だまりがついている一般的な形状のもののほか、精液だまりがなく先端がキノコのような形になっているものや、つぶつぶやくびれがついたもの、波打つような形状のものなどさまざま。コンドームがずれやすい場合には、精液だまりがないものやくびれのあるものを使用してみるのがおすすめです。また、いつもと違った感触を試したいときに、気分転換に使ってみるのも楽しいですよ。

安いから質が悪いはウソ? パートナーと「推しコン」探しを楽しもう!

コンドーム選びにおいては、上記5つのポイントのほか、商品の価格も非常に大切なところ。最近では、100円ショップなどでもコンドームが販売されているため、安価で手に入れることができます。しかしなかには、「安いコンドームなんて質が悪そうで使うのが怖い」と考える方もいるのではないでしょうか。

しかし、コンドームは「管理医療機器」であり、特に日本で販売されているコンドームは厳格な基準の範囲で作られています。安いからといって、破れやすい、かぶれやすいといったことはありません。

また、「コンドーム=男性側に装着するもの」であるため、コンドームを自分で選んだことがない方も多いと思います。しかし、コンドームはどちらか一方ではなく、二人で使うもの。サイズや感じ方に応じて、話し合って選ぶべきものなのです。お互い使ってみたいコンドームを持ち寄って、「今日はどれにする?」というふうに、二人で選んでみるのもおすすめ。セックスの感想をあまりいい合えないというカップルも、まずは「今日のコンドームはどうだった?」など、コンドームの感想を話すことから始めれば、セックスをより良くするためのコミュニケーションにもつながるはずです。


コンドームは、粘膜という非常にデリケートな部分に触れるものにも関わらず、こだわりをもって選んでいる方は少ないのではないでしょうか。コンドームは、自分や相手を守るためのものであると同時に、セックスをより楽しむためのツールでもあります。まずは本記事で紹介したポイントを参考にしながらさまざまなコンドームを試し、パートナーと「推しコン=推しコンドーム」を見つける過程も楽しんでみてくださいね。

CREDIT
取材・文:HELiCO編集部 イラスト:コナガイ香

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