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頭痛の原因は、家!?いますぐできる8つの対処法

頭痛に悩む方のなかには、「自宅にいるときに頭痛がひどくなる」「テレワークになってから、頭痛がするようになった」という方もいるのではないでしょうか。もしかするとその頭痛、「住まいの環境」が原因になっているのかも。

本記事では、家のなかに潜む頭痛の原因と、その改善策を紹介します。「住まいの頭痛」に悩む方はもちろん、原因不明の頭痛に悩んでいる方にもヒントとなる情報があるかもしれません。毎日過ごす場所だからこそ、一度住環境を見直してみませんか?

INDEX
住まいが原因となる頭痛の種類とは?
住まいの工夫で頭痛を減らす、8つの対処法

住まいが原因となる頭痛の種類とは?

頭痛にはさまざまなタイプや原因がありますが、自宅にいるときだけ頭痛が起こる、または自宅で起こりうる頭痛のタイプとしては、主に「片頭痛」や「緊張型頭痛」が考えられます。まずは、これらの頭痛と住まいとの関係性についてみていきましょう。

※頭痛のタイプについては「その頭痛、あきらめないで!タイプ別頭痛の対処法」で詳しく解説していますので、ぜひそちらの記事もあわせてご覧ください。

片頭痛と「光過敏」

こめかみから目のあたりがズキンズキンと脈打つように痛んだり、体を動かすと頭に痛みが伴ったりするのは、片頭痛の特徴といえます。光や音に敏感になることや、吐き気を伴うといった症状も。また、片頭痛の方は視覚の感受性が高いとされており、照明の光がまぶしくてつらいと感じたり(光過敏)、光が誘因となって頭痛発作を起こしたりするケースがよくあります。

そのほか、ストレスや緊張、疲れ、寝不足、寝すぎ、女性ホルモンの変動、天候の変化や温度差、アルコールなども、片頭痛の誘発因子になると考えられています。

緊張型頭痛と「在宅テレワーク」

緊張型頭痛が起こるきっかけは、大半が筋肉の緊張や精神的・肉体的ストレスです。たとえば長時間のデスクワークなど、悪い姿勢を取り続けることで血行が悪くなり、頭や首の筋肉が緊張することで頭痛が起こります。頭の周囲が締めつけられるような痛みや、後頭部から首筋にかけて重苦しい感じが続いたり、首や肩のコリを感じたりするのも、緊張型頭痛の特徴的な症状です。

近年、在宅勤務(テレワーク)を導入する企業が急速に増えていますが、パソコンを見続けて起きる眼精疲労や長時間の姿勢の悪さによって、緊張型頭痛が悪化することも。また、自宅で過ごす時間が増えるとオンとオフのスイッチがあいまいになり、睡眠のリズムが乱れて頭痛を引き起こすことがあります。

住まいの工夫で頭痛を減らす、8つの対処法

清潔感のある、明るい照明や白い壁紙。しかし、片頭痛もちの方にとってはまぶしすぎたり、不快に感じたりすることがあります。実際に、部屋の照明やインテリアの色合いを変えることで、片頭痛の患者さんの頭痛の頻度が減ったという報告*も。まずは、自宅の光環境や内装材を見直してみましょう。テレワークが多い方は、自宅のデスクワーク環境の見直しを。あわせて、頭痛予防に効果的な8つのセルフケアを取り入れてみてください。
*出典:日本生理人類学会誌, 2020年25巻3号p.41-45

①照明を電球色に

片頭痛の方に適した光の環境は「低色温度」といって、白色(昼光色)よりも、暖かみのある電球色がおすすめです。電子機器から発する「ブルーライト(青色光)」や蛍光灯の点滅した明かりは、片頭痛の誘発因子となり得るので、それらを避けて照明を電球色に取り替えてみましょう。照明器具などの発光装置で発生するちらつき現象のことを「フリッカー」といいますが、蛍光灯以外に、LED照明でもフリッカーは起こります。白色LEDを選ばないようにする、照明が切れかけのタイミングでちらつき始めたらすぐに取り替えるなど、工夫してみてください。

②上から光を浴びない

リビングや寝室の天井の照明を使わず、間接照明に変えるだけでも光の刺激が弱まり、片頭痛が楽になる可能性があります。家のなかで原因不明の頭痛に悩まされている方は、自身の光過敏に気づいていないだけかもしれないので、ぜひ試してみてください。

③壁紙やカーテンを暖色系に

光過敏の方は、白黒のストライプ柄なども刺激になることがわかっているので、そうした柄は避けたほうがよさそうです。コントラストを抑えたクリーム色などの暖色系に変えてみましょう。賃貸物件に住んでいる方や寮生活で内装材を変えられない場合には、絵やポスターなどで白い壁を覆うといいかもしれません。

④快適な室温に保ち、適度に換気を

意外と盲点なのが、室温です。暑すぎて片頭痛が起こる方もいれば、冷えから血行不良になり緊張型頭痛が起こる方も。快適な室温には個人差があるので、自分にとっての適温で過ごすようにしましょう。同居人がいる方は、頭痛の症状があることを伝えて協力を得るのもひとつの手です。

また、適度な換気も大切。閉め切った室内で長時間過ごす場合には、適度に換気を行いましょう。空気中の二酸化炭素濃度が高くなると、片頭痛を引き起こす要因に。テレワークなどで1日中家にいる際も、ときどき新鮮な空気を取り入れるのがおすすめです。

⑤不快な音を避ける

これまでの研究では、片頭痛がある方にとって、クラクションや踏切の音、サイレンなどが頭痛を引き起こす可能性があるとされています。不快に感じる音がよく聞こえる環境に住んでいる場合には、防音対策ができると望ましいです。

⑥テレワーク環境を見直す

無理のない姿勢で作業を行うために、椅子や机、ディスプレイの位置を自分に合うように調整しましょう。また、目が疲れないようにまぶしさ対策をすることも、頭痛予防に◎。
以下に具体的なポイントをまとめたので、できることから実践してみてください。

  • ディスプレイは、目から40cm以上離す。画面の位置は目の高さに合わせ、高すぎないように調整する。
  • 机には、十分な作業スペースを確保する。椅子は安定して移動しやすく、背もたれや肘掛けがあるオフィスチェアを使用する。
  • パソコンの輝度やコントラストの調節機能を使って、まぶしすぎないように画面設定する。
  • 強い太陽光が差し込んでまぶしく感じる場合には、窓にブラインドやカーテンをつける。
  • 適度に空気の入れ換えを行う。
  • 1時間程度作業をしたら休憩を入れて、背伸びをするなど体を動かす。マッサージやストレッチをするのもおすすめです。

厚生労働省は、VDT作業(パソコンなどのディスプレイを使った作業)の連続時間は1時間を超えないようにし、次の作業との間に10~15分の休止時間を入れることを推奨しています。

⑦適度に運動を

運動やストレッチを習慣にして、血行を促進し、緊張している筋肉をほぐしましょう。すぐに実践できる頭痛改善のストレッチは、「オガトレさん直伝!頭痛改善の「ながらストレッチ」」でご紹介しているので、ぜひそちらもあわせてご覧ください。

⑧休日も生活リズムを一定に

睡眠時間は長すぎても短すぎても、頭痛を引き起こすきっかけになります。週末の寝だめも、片頭痛には悪影響。お休みの日でも、いつもの起床時間プラス1時間以内に起きることが望ましいです。毎日の生活リズムを一定にするように心がけましょう。

睡眠は、朝すがすがしく目覚めているかどうか=質のいい睡眠がとれているかどうかが肝心です。質のいい睡眠を保つには、体内時計に関わる「メラトニン」という睡眠ホルモンをきちんと分泌させることが重要。そのためには、起床時間を一定にする、朝日を浴びて朝食を摂る、夜はなるべく明るい光を浴びない、などがポイントになります。夜は、PCやスマホの利用を控えたり、画面をダークモードに調節したりして、ブルーライトをできるだけ目に入れない工夫をしましょう。

また、就寝の際には、自律神経がリラックスモードに切り替わっていることも重要です。寝る前の軽いストレッチや入浴などで体を温めるのも、入眠環境を整えることにつながります。


家や室内にいるときに限って頭痛が起こるという方は、その環境にある原因を取り除くことで、頭痛が改善される可能性があります。思い当たることがあった方は、今回紹介した方法をぜひ試してみてください。つらい頭痛が、住環境を整えることで和らぐかもしれません。それでも改善が見られず、週2回以上の頻度で頭痛薬を飲まずにいられないような場合には、頭痛外来などの医療機関を受診してください。

教えてくれたのは・・・
辰元 宗人先生
獨協医科大学病院 頭痛センター・医療安全推進センター 教授

医学博士、総合内科専門医、神経内科専門医、頭痛専門医。大学病院に勤務する傍ら、住環境(光・音・におい)と片頭痛との関係を研究。片頭痛患者に対し、住環境改善のアドバイスをするなど、薬を処方するだけにとどまらない診療も行っている。「片頭痛にやさしい環境」を実現させるための研究に取り組む。

CREDIT
取材・文:HELiCO編集部 イラスト:uca U
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