危険な生き物大図鑑 ~海編~
夏といえばやっぱり海!という人も多いはず。肌の露出の増えるシーンでは、その分危険もつきもの。どんな生き物がいるのか、見てみよう!
ウニの仲間で、30㎝ものトゲをもつ。トゲ自体はもろいが、「返し」がついており、刺さると抜けにくいため自分で抜くのはNG。刺されると腫れを伴う激しい痛みが起こる。
かさの高さ3.5cm程度の小型のクラゲで、海水浴場のネット内にも侵入する。触手は4本で20cm程度の長さがあり、刺されると感電したような強い痛みに加えミミズ腫れができる。
かさに放射状の赤いすじがあり、触手の長さは2mほどになる。刺されると強い痛みに加えミミズ腫れができる。
砂や泥の中に隠れており、気づかず踏んで被害にあうケースが多い。長い尾の根元に毒トゲをもち、誤って踏んでしまったりすると尾を振り回して刺す。激しい痛みのほか、発熱や吐き気が起こることも。
透き通った青色の浮袋で海面に浮き、10mを超える触手をもつ。風向きなどの影響で砂浜に打ち上げられることも。刺されると電撃を受けたような鋭い痛みに加え、ミミズ腫れができる。
幼魚は群れで泳ぎ、茶色っぽい体に黄色い2本の線がある。胸びれと背びれに毒トゲをもち、釣りで針から外そうとした際に刺されることが多い。刺されると腫れを伴う焼けるような痛みが生じる。
● 遊びに行く先の情報を事前に収集しておこう(危険生物の出現情報があるか等)。
● 海に入る際はなるべくラッシュガードを着用しよう(クラゲやウニなどによる被害予防)。
● 磯で遊ぶ際には軍手やマリングローブを着用しよう。
● ビーチサンダルは滑りやすく危険。マリンシューズや濡れてもよいスニーカーなどを用意しておこう。
● すぐに救護室やライフセーバーに助けを求めよう。
● 動植物の毒害についてのアドバイスを受けられる「中毒110番」への連絡も◎。
● 応急手当を受けた後、必ず一度は医療機関を受診しよう。
●本州を中心に広く生息し、夏季に被害の起こる頻度が比較的高い代表的な生物を紹介しています。なお、これらの生物は、死んでからも体内に毒が残っているので、見つけても触れないようにしましょう。
【監修】吉田 光輔さん
環境水族館アクアマリンふくしま 飼育・研究員
水中を中心とした生物のエキスパート。業務やフィールドワークから得られた知見から、生物の生態や情報の発信を行っている。
●アクアマリンふくしま URL:https://www.aquamarine.or.jp/
ヘルス・グラフィックマガジンvol.30
「きず・やけど」より転載(2018年7月17日発行)