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肩こり・腰痛
肩こりの真相
多くの人が経験する肩こり。でも肩こりの正体っていったいなに…? 知っているようで知らない肩こりの真相に迫ります。
一般的に首から肩、背中にかけての不快感や重さ、軽い痛みなどを指します。多くの肩こりは筋肉の緊張が深く関わっていますが、筋肉が緊張しているだけでは肩こりは感じません。筋肉が緊張している状態に、長時間同じ姿勢でいること(不動化)やストレスが加わることで、小さな不快感や痛みを、脳が大きな不快感・痛みとして受け取ってしまい、肩こりと感じるのです。
慢性の肩こりから別の不調が現れることも。首を通る神経が筋肉の緊張により締め付けられ、後頭部や目の痛みを招きます。また、自律神経を乱し、めまいや手足の冷え、不眠などの原因となることもあります。
肩がこったと感じたとき、首を回す方も多いと思います。肩こりの原因となる主な筋肉は僧帽筋(そうぼうきん)といい、頭を支える役割があります。実はこの僧帽筋は首だけでなく、首の付け根の後ろ側から背中まで広がる大きな筋肉なのです。つまり、首を回してもそこで動くのは大きな筋肉のごく一部。肩こりを改善するには、肩や肩甲骨から大きく動かすほうが、効果が期待できるのです。
マッサージには血行をよくするはたらきや、リラックス効果があります。しかし、その強さには要注意!
強く揉む・叩くことにより筋肉は刺激から身を守ろうと、さらに緊張が強くなります。また、程度によっては筋肉が傷つくことも。傷ついた筋肉は修復されますが、傷つく前よりも硬くなってしまい、肩こりが悪化する原因に…。
強く揉む・叩くことにより筋肉は刺激から身を守ろうと、さらに緊張が強くなります。また、程度によっては筋肉が傷つくことも。傷ついた筋肉は修復されますが、傷つく前よりも硬くなってしまい、肩こりが悪化する原因に…。
【監修】遠藤 健司 先生
東京医科大学 整形外科 講師
肩こり・腰痛治療のエキスパート。肩こり解消のための「肩甲骨はがし」や「あご引き訓練」を提唱。著書に『本当は怖い肩こり』など。
ヘルス・グラフィックマガジンvol.32
「肩こり・腰痛」より転載(2019年1月15日発行)