ストレスってなんだろう?
私たちは日常的に「ストレス」という言葉を使っていますが、その正体を知っていますか?
ストレス対策を考える前に、まずはストレスとはどんなものなのか知っておきましょう。
外部からの刺激によって心身に生じる反応のこと。
ストレスの原因には
● 物理的・化学的なもの(気温、騒音、有害物質など)
● 生理的なもの(病気、空腹、睡眠不足など)
● 心理的・社会的なもの(人間関係、仕事・家庭の問題など)
があり、日常生活のなかでは心理的・社会的なものが多くを占めています。
ストレスは必ずしも悪者とは限りません。トレーニングのように、ゴールを目指して自分に負荷をかける場合、トレーニング自体はストレス源になり得ますが、成果を実感できると心身に良い影響を与えます。
また、昇進、結婚、妊娠、子どもの進学といった嬉しいライフステージの変化でも、時にそれがストレス源となり、心身に負担が生じることもあります。
ストレスに長くさらされていると、脳も体も緊張状態が続くため、次のような影響が出ることがあります。
ストレスは「コルチゾール」というホルモンの分泌を促します。その結果、心拍数や血糖値が上昇し、肥満や生活習慣病のリスクが上がることが知られています。
さらに、ストレスを放置していると、治療が必要な病気につながることもあります。
【監修】小山文彦 先生
(東邦大学医療センター佐倉病院 産業精神保健・職場復帰支援センター長/教授)
働く人のメンタルヘルス研究、ストレス治療のエキスパート。近著に『ココロブルーに効く話―精神科医が出会った30のストーリー』(金剛出版)がある。
ヘルス・グラフィックマガジンvol.51
「ストレス」より転載(2024年3月15日発行)