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もの忘れ
認知症の誤解答
認知症のイメージは、研究が進むにつれて変わりつつあります。正しい情報にアップデートするとともに、身近な人に「もしかして…」という変化がみられたときや、自分が当事者になった場合のお守りになるような情報を集めました。
認知症も他の病気と同様、早期発見・早期治療によって、進行をおさえることが可能です。早いうちに分かってよかったと本人も周囲もポジティブに受け止めることで、その後の治療やケアに良い影響を与えます。
家族や身近な人が、身だしなみに気を遣わなくなった、それまで得意だったことを面倒がるようになった、仕事や家事などでミスが増えた、といった変化が見られたら、できるだけ早くかかりつけ医やもの忘れ外来を受診するようにしましょう。
家族や身近な人が、身だしなみに気を遣わなくなった、それまで得意だったことを面倒がるようになった、仕事や家事などでミスが増えた、といった変化が見られたら、できるだけ早くかかりつけ医やもの忘れ外来を受診するようにしましょう。
認知症は誰が発症するか分からないと思われがちですが、喫煙、生活習慣病(高血圧、糖尿病、肥満)、過剰な飲酒などが発症のリスクであると分かっています。つまり、生活習慣の見直しでリスクを下げられるということ。できることから対策を始めてみませんか?
家族が認知症と診断されたら、必ずプロの手を借りましょう。デイサービスやショートステイなどを利用して一時的に介護から離れる時間ができると、精神的・体力的な余裕が生まれ、大らかな気持ちで寄り添うことができるようになります。介護される側も、家族と楽しく話すことが何よりのリハビリに。
デイサービスやショートステイでは、利用者同士のコミュニケーションや、楽しみながらできるレクリエーションを通して、認知機能が低下しないための工夫がされており、家族だけでケアや介護を行うよりも多くのメリットがあります。
デイサービスやショートステイでは、利用者同士のコミュニケーションや、楽しみながらできるレクリエーションを通して、認知機能が低下しないための工夫がされており、家族だけでケアや介護を行うよりも多くのメリットがあります。
心配なことがあれば、まずはかかりつけ医やもの忘れ外来を受診しましょう。受診するあてがない、何をしたらいいか分からない場合などは、各市区町村に設置されている「地域包括支援センター」に相談してみましょう。
困っていることを抱え込んで、どうしようもなくなってから医療機関や行政に駆け込むのではなく、問題が大きくなりすぎる前に外部に相談しておくことで結果的に解決が早くなります。
困っていることを抱え込んで、どうしようもなくなってから医療機関や行政に駆け込むのではなく、問題が大きくなりすぎる前に外部に相談しておくことで結果的に解決が早くなります。
【監修】浦上 克哉 先生
(鳥取大学医学部保健学科認知症予防学講座教授)
日本認知症予防学会理事長も務める、認知症診断・予防のエキスパート。著書に『科学的に正しい認知症予防講義』(翔泳社)など。
ヘルス・グラフィックマガジンvol.43
「もの忘れ」より転載(2022年3月15日発行)