健康そのものだった自分が、なぜ? 2020年夏、「くも膜下出血」を発症した漫画家の新月ゆきさん。手術・入院・後遺症のリハビリの日々を描いた実体験漫画『くも膜下出血のラブレター』はSNSでも注目されました。
大病によって人生を見つめ直し、さらにその経験を漫画として表現したことで、新たに見えてきた景色とは? 発症から3年目を迎えたいまの心境を、新月さんにうかがいました。
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- 新月ゆきさん
イラストレーター、漫画家。2020年夏、突然の激しい頭痛に襲われ、くも膜下出血を発症。コロナ禍での手術と入退院、失語症のリハビリなどの数年にわたる実体験を漫画化した『くも膜下出血のラブレター』を連載中。
X:https://twitter.com/Shingetsu_yuki
突然の激痛、健康な私の体に何が起きた?
―新月さんが「くも膜下出血」を発症した当時のことを教えていただけますか。
―くも膜下出血は、脳のまわり(くも膜下腔)に出血が見られる状態で、主に血管にできた瘤(こぶ)が破裂して起こる深刻な病気です。何か予兆のようなものはあったのでしょうか?
―理想的と言えるほどの健康生活ですね。そこまで意識を高く保ってこられた理由は何かあったのでしょうか?
―病院で意識を取り戻したときは、どのような状態だったのでしょう。
(※)細長い管を太ももの付け根に差し込み、血管内から脳の動脈瘤を治療する手術のこと。
「2週間が山場」 うまく言葉が出てこない失語症に
―発症から8日目、順調に回復できそうと思えた矢先、突然「言葉が出なくなる」という症状が現れたそうですね。当時はどのような心境でしたか。
―失語症の症状が出たその日のうちに再手術に挑まれていますね。
3回目の手術までに、生きる準備と死ぬ準備をしたかった
―2回目の手術も成功。ふたたび言葉を話せるようになりますが、医師からは再発の可能性が高いこと、くも膜下出血に治療薬はないこと、それらを踏まえての再々手術を勧められます。新月さんはそこで「次の手術までに退院する」という選択をします。医師にかけ合ってまで一時退院を選んだのはなぜでしょう。
―いったん退院したことで、何か心境の変化はありましたか。
―新月さんが救急車で運ばれたときにサポートしてくれたのも、シェアハウスの人たちだったそうですね。そもそも、シェアハウスに入居したきっかけは何だったのでしょう?
不安だった「あの日の自分」に向けて描いている
―「くも膜下出血のラブレター」はSNSでも話題になりましたが、書籍化のオファーもあったのでは?
―新月さんにとって特別な作品なのですね。ちなみに、「この体験を漫画にしよう」と思ったのはどのタイミングでしたか?
―「こんな人に届けたい」などの読者像のイメージはあるのでしょうか。
―Kindleで無料公開されているのは、そうした思いからだったんですね。
発症から3年、猫との穏やかな暮らし
―くも膜下出血の手術から3年が過ぎました。現在の生活はどうですか?
―健康面で気をつけていることはありますか。
―ストレスや落ちこむことがあったときは、どんなふうに乗り切っていますか。
―くも膜下出血も、それ以外の病気も、いつ誰の身にも起こりうることです。最後に、「明日をちょっと健康に」するために一言アドバイスをお願いします。