UVケアのススメ!!
将来にわたってすこやかなお肌を保つために、洗浄・保湿と並んで欠かせないのが紫外線(UV)ケア。年齢・性別・季節にかかわらず、1年を通して無理なくケアをしていきましょう。
UVケアは、単に日焼けを防ぐこと……だけではなく、光老化(将来のシミ・シワなど)や皮膚がんをはじめとした皮膚疾患の予防、皮膚免疫機能の低下予防など、紫外線を過度にあびることで生じるさまざまな悪影響を防ぐために必要なケア。ですが、特に夏以外の季節は、ついおろそかになりがちです。
肌の基本構造は性別や年齢にかかわらず同じであるため、男性も女性も、子どもも高齢者も、同じように紫外線の影響を受けます。特に光老化や一部の皮膚疾患は、長年にわたって紫外線を受けた肌に現れやすくなるため、幼少期からUVケアを習慣化できると◎。家族みんなでUVケアを始めましょう!
UVケアと言えば「日焼け止め(サンスクリーン剤)」が思い浮かびますが、シーンやライフスタイルに応じて、さまざまな対策を組み合わせるのが効果的です。
紫外線は1日のうち10~14時が最も強いため、屋外での活動はなるべくこの時間帯を避けたいところ。強い時間帯に活動する場合はしっかりUV対策を。また、日陰は日なたの約50%の紫外線量となるため、日陰を上手に活用しましょう。
帽子のつばが7cmあると、顔面にあびる紫外線を約60%カットできます。日傘で遮るのもgood。晴雨兼用や男性用日傘のバリエーションも増えています。おしゃれついでに首元にスカーフを巻くなど衣類も上手に活用して、楽しくUV対策を!
サンスクリーン剤の防御力を示すSPFやPAは、日常生活においては大人も子どもも「SPF10〜20」「PA++」程度でOK。敏感肌の人や子どもでは「紫外線吸収剤フリー」や「ノンケミカル」と書かれた、肌にやさしいタイプがお勧め。手を汚さず使えるスプレータイプやスティックタイプのサンスクリーン剤なら、忙しい朝にも、動き回る子どもにもさっと使えて便利です。
・ 効果の持続には2~3時間ごとの塗り直しを。小型のスプレータイプや、化粧直し時に使いやすいパウダータイプなどの活用が◎。
・ 使用後は各製品の説明書にある方法で、しっかり洗い流しましょう。
・ 肌に合わないときは使用を控え、別の製品を試したり、皮膚科に相談を。
・ 肌に傷や炎症の強い湿疹などがある場合には、無理に使用せず、サンスクリーン剤以外でのUVケアをメインに考えてみましょう。
※紫外線には体内でビタミンDを合成する働きもあるため、完全に遮蔽することは必ずしも好ましくありません。紫外線を怖がりすぎることなく、適度な紫外線対策を心がけましょう。
【監修】五嶋妙子さん
(アイセイ薬局 薬剤師)
ヘルス・グラフィックマガジンvol.50
「肌荒れ」より転載(2023年12月15日発行)