眠れない爛々さんは一度ベッドから出る
夜なのに体内時計が夜だと認識していなかったり、脳が興奮状態にあったりすると、寝つきが悪く睡眠も浅くなりやすくなってしまいます。そんな状態を引き起こしがちなNG習慣をまとめました。快眠を妨害するような生活、うっかりしていませんか?
寝る前に強い光を浴びると、体内時計がまだ昼間だと錯覚し、入眠時間に遅れが生じます。寝ようと思っている時刻の1時間半前からはスマホを触らないように心がけましょう。
寝酒としての飲酒はおすすめできません。お酒を飲むことで寝つきは良くなりますが、短時間で効果が消えるので、夜中に目が覚めてしまうことになり、睡眠の質はさらに低下してしまいます。晩酌としてお酒を飲む場合は、寝る2~3時間前までに。
足先を温めることは、寝つきを良くするためには有用ですが、靴下を履いたまま寝ると体の中に熱がこもってしまい、よい眠りを妨げます。温まったら靴下を脱ぐか、靴下ではなく湯たんぽやタイマーつきの電気毛布などで温めるのがおすすめです。
布団の中で眠る以外のことをすると、脳が「ここは寝る場所ではない」と学習してしまいます。布団に入って15分経っても眠れないようなら一旦寝室から出て、別の場所で本を読んだりして過ごし、眠くなったら寝室に行くようにしましょう。
季節によっては、エアコンを使用して快適な温度と湿度を維持したままのほうが睡眠の質を保ちやすくなります。一定の時間が過ぎたら切れるように、タイマーを設定するようにしましょう。無音だと眠りにくい場合、音楽を聴きながら寝てもよいですが、こちらにもオフタイマーの設定を。
カフェインは、眠くなる物質が脳内ではたらくことを邪魔するため、寝つきが悪い人は、夕方以降の摂取を控えましょう。血中のカフェイン濃度が半減するには約4時間かかり、年齢が高くなるほど影響を受けやすくなります。
【監修】井上雄一先生
睡眠総合ケアクリニック代々木 理事長
睡眠に関するあらゆる障害に対応し、治療だけでなくカウンセリングなどのきめこまやかなケアも行う、睡眠障害治療のエキスパート。
著書に『高齢者の睡眠を守る-睡眠障害の理解と対応-』(ワールドプランニング)など。
ヘルス・グラフィックマガジンvol.39
「睡眠不良」より転載(2021年3月15日発行)