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簡単おいしい!「お守りドリンク」でホルモンの働きをサポート

毎日を元気に過ごすために大切なホルモン。

なかでも、幸福を感じやすくなる「セロトニン」、女性の健康や美容において重要な役割を担う「エストロゲン」は、心の健康とも密接に関係しています。

これらのホルモンはストレスや加齢などで不足することがありますが、食材に含まれる栄養素によって働きをサポートできるそう。

食材をミキサーにかけたり、温めたりして、おいしく飲みながら心身をケアできる “お守り”ドリンクのレシピを3つ、管理栄養士の美才治真澄さんに教えていただきました。

教えてくれるのは・・・
美才治 真澄(びさいじ ますみ)さん
管理栄養士/フードコーディネーター

群馬県生まれ。ダイエットコミュニケーションズにて荒牧麻子氏に師事し、レシピ提案や栄養指導活動を務める。ブラジルへ料理留学後、ヴィーガンカフェ”Cafe Eight"のフードディレクターへ。現在は企業、メディアに向けたメニュー提案、調理&スタイリング、料理教室、オーダーメイドケータリングなどを中心に活動し、女子栄養大学生涯学習の講師も務める。

多忙にストレス……現代女性のホルモンは乱れがち!?

家事や育児に忙しかったり、仕事でストレスが多かったりして、ホルモンバランスがゆらぎがちな現代女性。よく眠れない、気分が落ち込む、やる気が出ない、イライラする……こうした症状は、「セロトニン」が不足しているサインかもしれません。

セロトニンとは、脳の興奮を抑え、心身をリラックスさせて気持ちを安定させるホルモンのこと。幸福感が高まることから、”ハッピーホルモン”とも呼ばれています。

「このセロトニンの元となるのは、『トリプトファン』という必須アミノ酸。トリプトファンは体内ではつくれないため、食べ物から摂る必要があります。

また、トリプトファンがセロトニンを合成するときに使われるのが、『ビタミンB6』。さらに、このトリプトファンは、質の良い眠りのカギとなる“睡眠ホルモン”『メラトニン』の元でもあって、メラトニンがつくられる際は『マグネシウム』が使われます。

つまり、セロトニンやメラトニンといったホルモンを増やすには、『トリプトファン』『ビタミンB6』『マグネシウム』を一緒に摂るのがベストです」(美才治さん)

トリプトファンが多く含まれる食材・・・魚や肉、大豆製品、乳製品、卵など
ビタミンB6が多く含まれる食材・・・魚や肉、パプリカ、さつまいも、バナナ、アボカドなど
マグネシウムが多く含まれる食材・・・葉野菜、海藻、未精製の穀類、ナッツ類など

また、女性の体でゆらぎやすいホルモンといえば、「エストロゲン」もそのひとつ。血管や骨などを健やかに保ち、コラーゲンなどをつくりだす女性ホルモンです。20代を過ぎると分泌が少しずつ減りはじめ、過度なストレスや更年期によってさらに低下するといわれています。

「エストロゲンが減ると、更年期障害やPMS(月経前症候群)、骨粗しょう症などが起きやすくなり、肌のツヤなども失われてしまいます。そんなときに摂ると良いとされるのが、大豆製品に多く含まれる『大豆イソフラボン』。エストロゲンの働きをサポートし、女性特有の悩みをやわらげる効果が期待できます」(美才治さん)

今回は、こうしたホルモンの働きをサポートする身近な食材をピックアップ。飲むことによって健康で美しい心身を目指す”お守り”ドリンク3種をご紹介します。

赤パプリカとピーナッツのラッシー【セロトニンをサポート】

ホルモンをサポートする栄養素

■ヨーグルト:トリプトファン
■パプリカ :ビタミンB6
■ピーナッツ:マグネシウム

美才治さん

トリプトファンはタンパク質に多く含まれており、ヨーグルトにも豊富。ビタミンB6は黄色いパプリカより赤色の方が多く含まれているので、赤パプリカを使用するのがおすすめです。マグネシウムは、ナッツ類に多く含まれています。ピーナッツのほか、くるみやカシューナッツ、アーモンドなどでもおいしくできますよ。

材料(2人分)

  • パプリカ(赤)…1個(150g)
  • プレーンヨーグルト…200ml
  • ピーナッツ…20粒(20g)
  • はちみつ…大さじ1
  • レモン汁…大さじ1

つくり方

1.パプリカのヘタをとり、一口サイズに切る。

粉砕力の強いミキサーを使う場合は、もっと大きめのカットでOK

美才治さん

パプリカは、冷凍したものを使うとスムージーのような仕上がりに! 安くなっているタイミングでたくさん買って、カットしたものを冷凍しておくと便利です。ワタも種も食べられるので、ぜひそのまま使ってください。

2.ミキサーに材料をすべて入れる。

3.粒がなくなり、なめらかになるまでかくはんする。

美才治さん

パワーの弱いミキサーを使う場合は、ピーナッツを細かく刻んでおくと口当たりがなめらかになりますよ。ちなみにハチミツのかわりに、オイルと塩を加えればカルパッチョのソースに。タバスコと塩を加えればガスパチョとしても楽しめます。

焼き芋くるみミルク【セロトニンをサポート】

ホルモンをサポートする栄養素

■牛乳:トリプトファン
■さつまいも:ビタミンB6、マグネシウム
■くるみ:マグネシウム

美才治さん

ヨーグルトと同様、牛乳もトリプトファンを多く含む食材。さつまいもは、ビタミンB6とマグネシウムを両方含む優秀な食材です。ここにくるみを足すことで、さらにマグネシウムを補給しつつ、甘く、ほっこりとした味わいが楽しめます。

材料(2人分)

  • 焼き芋…150g(皮をむいた状態)
  • くるみ…4粒(15g)
  • 牛乳…200ml
  • 水…100ml

<トッピング>
・ くるみ・ハーブ…適量

つくり方

1.焼き芋の皮をむく。

皮の風味が苦手でなければ、むかずにそのまま使ってもOK

美才治さん

焼き芋やふかしたさつまいもを冷蔵庫や冷凍庫で冷やしておけば、爽やかなアイスドリンクに! スーパーなどで売っている市販の“冷やし焼き芋”を使うのも便利です。

2.ミキサーに材料をすべて入れ、なめらかになるまでかくはんする。

3.お好みで、くるみとハーブをトッピングする。

美才治さん

秋以降は、熱々の焼き芋と温めた牛乳をミキサーにかけ、ホットドリンクにするのもおすすめです。牛乳をココナッツミルクに変えて、白玉などをトッピングすれば、台湾デザート風として楽しむこともできますよ。

クイック鹹豆漿(シェンドゥジャン)【エストロゲンをサポート】

ホルモンをサポートする栄養素

■豆乳:大豆イソフラボン

美才治さん

大豆製品のほとんどに含まれている「大豆イソフラボン」は、豆乳にも豊富です。スーパーには「調製豆乳」や「豆乳飲料」などさまざまな種類がありますが、大豆イソフラボンの含有量が多いのは「無調整豆乳」。温めた豆乳にお酢を入れると固まり、おぼろ豆腐のような食感に早変わり。台湾では定番の朝ごはんですが、食べ応えがありヘルシーなので、夜食にもピッタリです。

材料(2人分)

  • 無調整豆乳…300ml
  • 酢…大さじ1
  • 醤油…大さじ2
  • 万能ねぎ(小口切り)…適量

つくり方

1.耐熱容器に豆乳を入れ、ラップをかけて500wの電子レンジで3分ほど加熱する。

美才治さん

上手に固めるコツは、無調整豆乳を使うことと、しっかりと熱を加えること。調整豆乳を使ったり、豆乳がぬるかったりするとうまく固まらないのでご注意を。電子レンジがないときは、豆乳を鍋で煮て、温めた器に注ぎ、お酢を加えてかきまぜて。お酢はどんなものでもOK。黒酢にすると、より本場である台湾のシェンドゥジャンに近い仕上がりになります。

2.1にお酢を入れ、スプーンで1〜2回すばやくかきまぜて1分ほど置く。

1分置いてからすくい上げると、ごろっとおぼろ豆腐のような状態に

3.醤油を回しかけ、好みで万能ネギをトッピングする。

おいしい“お守り”のパワーをさらに高める方法

身近な食材でサッとつくれて、何杯でも飲みたいくらいおいしくて、見た目もかわいい、ホルモンのゆらぎもケアできる……と、いいことづくめの“お守り”ドリンク。とはいえ、最大限に効力を発揮するには、バランスのとれた食生活や適度な運動、十分な睡眠などが欠かせません。

ドリンクを楽しみながら、日々の食事や生活を見直せば、少しずつ前向きになれたり、寝つきがよくなったり、うれしい変化を感じられるかも。モヤモヤとした不調を感じたときは、ぜひ試してみてください。

CREDIT
取材・文:矢口あやは 写真:小野奈那子 編集:HELiCO編集部+ノオト
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