肩こり・腰痛黄色信号
肩こりや腰痛で医療機関を受診するのはなんだか気が引ける、とお考えの方も多いかと思います。医療機関を受診すべきなのはどんなときなのか、どんな疾患があるのか、みていきましょう。
40~50代に多くみられ、ある日突然痛みが現れます。肩の関節を構成する組織に炎症が起こり、動かすことで痛みが出るため、あまり肩を動かさずに不動化が進み、肩こりが悪化してしまうことも。痛みが現れて数日は安静が望ましいですが、その後は徐々に動かしていくことが重要です。
鎖骨と第一
首の骨(頚椎)の椎間板が加齢により変形し、
神経の圧迫の場合には
20~30代に多くみられます。背骨(脊柱)の骨と骨の間でクッションの役割を果たしている椎間板はおまんじゅうのような構造をしており、おまんじゅうの皮を
50~60代以降に多くみられ、腰の骨(腰椎)が変形した状態を指します。加齢により椎間板がつぶれていくと、骨への負荷が増します。すると体はより骨を大きく、丈夫にしようとはたらきかけます。ところが骨はいびつに大きくなることがほとんどで、いびつな骨が神経を圧迫すると痛みを招きます。
脊柱のすぐ近くには神経の束が通る脊柱管というトンネルがあります。これが何らかの原因により細くなり、中の神経が圧迫されて症状が出るのがこの疾患で、椎間板ヘルニアや変形性腰椎症などの進行が引き金となります。体の一部がしびれる、スムーズな動きができなくなるといった症状があります。
※上記は一例です。このほかにも、内科系の疾患が肩こりや腰痛を引き起こすこともあります。症状が半年ほど続く場合やガマンのできない痛み、不安がある場合にも、医療機関の受診を検討しましょう。
【監修】遠藤 健司 先生
東京医科大学 整形外科 講師
肩こり・腰痛治療のエキスパート。肩こり解消のための「肩 甲骨はがし」や「あご引き訓練」を提唱。著書に『本当は怖い肩こり』など。
ヘルス・グラフィックマガジンvol.32
「肩こり・腰痛」より転載(2019年1月15日発行)