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10秒でリフレッシュ!からだゆるめる「ふるふる体操」

肩や首の痛み、目の疲れ、むくみ、冷えなど、日頃から小さな不調に悩まされている人は多いもの。運動不足や長時間のデスクワークによる血行不良が、それらの原因の1つと考えられています。

そこでおすすめなのが、たった10秒でできる「ふるふる体操」です。体の一部分をふるふると揺らすことで筋肉をほぐし、血行を促進するというもの。短時間で手軽にできる上に即効性があるので、忙しい人や運動が苦手な人も実践しやすいです。

本記事では、「ふるふる体操」の効果や、女性に起こりがちな不調を和らげる7つの体操をご紹介します。

教えてくれるのは…
庄島 義博さん
株式会社ベスティバ 代表取締役

トレーナー、ふるふる体操の開発者。五感を使った身体調整メソッド『BODY PREPARATION(ボディプリパレーション)』を開発・提唱し、アスリートのパフォーマンスアップ、不調のある方々を改善へと導く。今までにサポートした人数は3万人。著書に『朝起きてすぐに動きたくなる体(サンマーク出版)』などがある。
 
株式会社ベスディバ HP:https://bestiva.jp/

「ふるふる体操」とは

ふるふる体操は、体の一部分をふるふると揺らして血行を促す体操です。肩こり、腰痛、頭痛、むくみ、冷え性、猫背、浅い呼吸など、さまざまな不調の改善が期待できます。たった10秒で効果を実感しやすく、毎日継続することで病気の予防にもなります。さらに、体を揺らすことで心身の緊張がほぐれてリラックスし、メンタル面にも良い影響を与えます。

筋肉を「ヨコ」に揺らして、血行を促す

ふるふる体操は、「血の巡りを良くする」ことで、疲れや不調の根本にアプローチします。筋肉を小刻みに「ヨコ」に揺らすと、遠心力で筋肉と筋肉の間に隙間ができ、血管の通り道ができて血行が促進されます。

血行が良くなると、筋肉疲労の原因といわれる乳酸などの疲労物質が体外に排出されやすくなります。加えて、リンパもスムーズに流れて老廃物が溜まりにくくなるため、疲れにくい体へと変化していくのです。

ふるふる体操は、筋肉を「ヨコ」に揺らして、血行を促す体操です
庄島さん

ふるふる体操は、ストレッチやマッサージとは異なるアプローチで筋肉に働きかけます。ストレッチは筋肉を「タテに伸ばす」もので、マッサージは筋肉を「上から押す」もの。これらは正しい方法で行わないと、筋繊維を傷つけてしまう可能性があります。一方で、ふるふる体操は筋肉を「揺らす」だけなので怪我のリスクが低く、運動習慣がない方や運動が苦手な方でも安心して取り組めます。それぞれのメリット・デメリットを理解して、目的に合わせて使い分けることが大事です。

10秒で効果を実感!おすすめの「ふるふる体操」7選

ふるふる体操は、1つの部位につき10秒でOK。複数の部位を行っても、2~3分で完了します。1週間から10日ほど継続すると、「肩が軽くなった」「姿勢が良くなった」などの変化を感じられるはずです。

行うタイミングは、朝起きたときや外出の前がおすすめ。「何かをする前」に行うことで、1日の調子を整える効果があります。疲労回復を早めたい場合は、夜寝る前に行うのもよいでしょう。

1腕ふるふる 最強版

◆ こんな悩みを持つ人におすすめ=肩こり、腕の疲れ、腕が上がりにくい

腕ふるふる 最強版

1. 左手で右腕の外側、二の腕の真ん中あたりをつかむ
2. つかまれている右腕の手を裏表に交互にひっくり返すようにして回す
3. 反対も同様に行う

庄島さん

二の腕をつかむときは、手のひら全体で筋肉をつかんで持ち上げるイメージで行いましょう。つかまれている方の手首を左右に振って、腕の骨が回転している感覚があれば成功です。

2耳ふるふる

◆ こんな悩みを持つ人におすすめ=肩こり、頭痛、むくみ、目の疲れ、目のたるみ

耳ふるふる

1. 耳の穴より上の部分を持ち、上下にふるふると揺らす
2. 前後にも揺らす

庄島さん

耳たぶではなく、耳の上の部分をつかみましょう。なるべく耳の付け根に近い部分を持つと揺らしやすく、より効果を感じられると思います。耳はメガネやマスクの影響で下向きへの負担が大きいので、なるべく上や後ろ方向に引っ張って揺らしてください。

3黒目ふるふる

◆ こんな悩みを持つ人におすすめ=眼精疲労、肩こり、首こり、呼吸が浅い

黒目ふるふる

1. 顔の前で人差し指を立て、その人差し指をじっと見る
2. 人差し指をゆっくり頭の上に持っていく。顔や眉毛は動かさず、黒目だけで人差し指の動きを追う
3. 今度は人差し指をゆっくりお腹の辺りまで下げる。顔や眉毛は動かさず、黒目だけで人差し指の動きを追う
4. 左右も同様。人差し指をゆっくり左右に動かし、黒目でその動きを追う

庄島さん

目の動きに集中すると呼吸を忘れてしまいやすいため、呼吸を止めずに行うことを意識してください。

4手指ふるふる

◆ こんな悩みを持つ人におすすめ=肩こり、猫背、巻き肩、反り腰

手指ふるふる

1. 右手で左手の親指の付け根をつまみ、やや引っ張りながら上下にふるふる揺らし、指先へと滑らせていく
2. 人差し指、中指、薬指、小指も同様に行う
3. 反対の手も同様に行う

庄島さん

つまんだほうの指を揺らし、つままれたほうの指は力を抜きましょう。

5足指ふるふる

◆ こんな悩みを持つ人におすすめ=足の疲れ、足の冷え、むくみ、腰痛

足指ふるふる

1. 左足の親指の付け根をつまみ、やや引っ張りながら上下にふるふる揺らし、指先へと滑らせていく
2. 人差し指、中指、薬指、小指も同様に行う
3. 反対の足も同様に行う

庄島さん

足の指の力を抜いて、リラックスして行いましょう。

6お尻ふるふる

◆ こんな悩みを持つ人におすすめ=腰痛、背骨の歪み、猫背、巻き肩、反り腰

お尻ふるふる

1. うつぶせになり、つま先をやや内側に向ける
2. 顔を左側に向け、お尻をふるふるとヨコに揺らす
3. 顔を右側に向け、お尻をふるふるとヨコに揺らす

庄島さん

顔を左に向けると背骨は左にねじれ、顔を右に向けると背骨は右にねじれるため、お尻を揺らしたときにそれぞれ異なる部分の筋肉がゆるみます。左右対称に行って背骨まわり全体をほぐすことが大事です。

7ヒザふるふる

◆ こんな悩みを持つ人におすすめ=足の疲れ、足の冷え、むくみ

ヒザふるふる

1. 仰向けになり、足を腰幅に開いてヒザを立てる
2. ふくらはぎ、太ももをふるふるとヨコに揺らす

庄島さん

床が滑って脚が伸びてしまう場合は、つま先を壁につけて固定しながら行うと簡単にできます。貧乏ゆすりのようにタテに揺らしてしまうと効果を感じられないため、脱力してヨコに揺らしましょう。

ふるふる体操を習慣にしよう!

ふるふる体操はどれも手軽で簡単。テレビや動画を見ながらでもできるので、運動が苦手な人でもラクに続けられるはず。たった10秒でも効果を感じられるため、仕事や家事の合間に行うのもおすすめです。指ふるふるや耳ふるふるなら移動時間でもできますよ。体の不調にお悩みの方、血行を改善したい方は、ふるふる体操を生活の中に取り入れてみましょう。

CREDIT
取材・文:HELiCO編集部+ノオト イラスト:二階堂ちはる
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