間違いだらけのやせないダイエット
意気込んでダイエットを始めたものの、なぜかやせない…。それはやり方がちょっと間違っているのかも。やりがちなダイエットの誤解を解いていきましょう。
3食しっかり食べることを優先
女性に多いのが、食事より間食でエネルギーをとりすぎているパターン。代わりに食事を抜くと、お腹が空いてさらに間食を食べすぎる悪循環に陥りがち。1日3食を規則正しく食べつつ、間食は1日200kcal以内を目安に。
代わりにおかずを食べたらやせない
ダイエットで意識したいのがエネルギー保存の法則。特定の栄養素を減らしても、ほかの栄養素で補ったら体重変化にはほとんど影響ありません。体の主なエネルギー源である糖質は食事の50%程度にし、総エネルギー量を控えるほうが◎。
エネルギー過多になれば太る
いわゆる健康食品やヘルシーそうな食べ物も、それだけを食べれば健康になることはありえません。むしろ、食べすぎはエネルギー過多や栄養素が偏る原因に。まずは1日3回の食事で栄養素をバランスよくとることが優先です。
急激なダイエットはその後さらにやせにくく
急激なダイエットはリバウンドしやすく、その後残るのはますますやせにくい体です。なぜなら、急激にやせると脂肪と一緒に筋肉も減り、基礎代謝量が減少するから。体重の3%を3〜6カ月かけて落とすのが理想のペースです。
飲みすぎはかえって体によくない
水を短時間に大量に飲むと体のナトリウム濃度が低下し、低ナトリウム血症を引き起こすおそれが。疲労感や頭痛、嘔吐などの症状を招き、最悪の場合は呼吸困難で死に至ることもあります。水分量の目安は体重や活動量によって変化しますが、成人の場合、飲み水は1日あたり1.2LほどでOK。無理してたくさん飲む必要はありません。
【監修】宮崎 滋 先生
(結核予防会 総合健診推進センター 所長)
肥満症治療のエキスパート。生活習慣病の治療や、予防のためのアドバイスを行っている。日本肥満学会指導医・専門医、日本糖尿病学会指導医・専門医。
ヘルス・グラフィックマガジンvol.53
「食べすぎ」より転載(2024年9月17日発行)