胃に関する病気は、胃炎や胃潰瘍、十二指腸潰瘍など多くの種類があります。胃のトラブルを引き起こすことで知られるピロリ菌の感染率は年々減りつつありますが、食生活の乱れやストレス、薬の飲みすぎなど、さまざまな原因でこうした病気にかかる人は少なくありません。この記事では、胃やその周辺で起こる病気の基本や受診のコツを解説!心がけたい健康習慣もあわせてご紹介します。
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この痛みの正体は?「腹痛」のさまざまな原因と対処法
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断続的に鈍い痛みがある。刺すような痛みを感じる。このようなお腹の痛みに、不安を抱いたり、戸惑ったりしたことがある人もいるのではないでしょうか。腹痛は、日常的に起こりがちな症状のひとつですが、その原因はさまざまです。また、お腹に痛みを感じていても、じつはお腹以外の体の不調のサインであることも。この記事では、多くの人にとって身近な症状である「腹痛」について、基礎知識や受診の目安などを解説します。
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受診時は、症状や受診歴、時系列の状況などを伝えよう
腹痛の症状で受診をするときは、いつから、どこが、どのように痛むのか、「刺すような痛み」なのか「鈍痛」かなど、痛みの種類を含めた情報を医師に伝えることが大切です。今ある症状については話せても、それまでの経過については忘れてしまっていたり、言いそびれてしまったりすることもあるでしょう。情報をまとめたメモがあると受診時に役立ちます。
すでにほかの医療機関を受診している場合は、いつごろ、どこの医療機関を受診して、どういう検査を受けたのか、どういう薬を服用して、その結果がどうだったのか、といった情報を伝えるのも重要です。血液検査や内視鏡検査の結果や画像などがあれば、忘れずに持参しましょう。こうした情報があれば検査を省略できることもあります。
このほか薬のアレルギー歴や、妊娠中・授乳中であるかどうかなども必ず伝えるべき情報です。
全身の健康が胃の健康にもつながる。トータルで生活習慣を整えよう
胃を健康に保つためには、以下のような習慣を心がけましょう。
・食事は腹八分目
・こまめに水分を摂る
・消化の良いものを食べる
・脂っこいものや辛いもの、インスタント食品、ファストフードは控えめにする
胃の健康を考えるときには、同時に体全体の健康を考えることも大切です。胃だけに良い健康習慣というものは基本的にはなく、生活習慣や食生活を整えていくことが、結果的には胃のためにも良い習慣だといえます。
- 教えてくれたのは・・・
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1982年、東京慈恵会医科大学卒業。元東京慈恵会医科大学外科助教授。元東京医科歯科大学大学院医療経済学非常勤講師。元町田市民病院消化器外科担当部長。元東京急行電鉄株式会社東急病院外科系担当診療部長。NPO法人二十歳のピロリ菌チェックを推進する会代表理事。日本外科学会専門医・指導医 日本消化器内視鏡学会専門医・指導医。日本消化器外科学会専門医・指導医 日本ヘリコバクター学会感染症認定医。