きみと花粉の日々
効果的な花粉症対策は、原因となる花粉の飛散状況を知ることから始まります。見えない敵だからこそ、特に注意したいタイミングを把握し、早めの対策や治療に役立てましょう。


スギより少し遅れて飛び始め、飛散のピークは4月ごろ。北海道と沖縄を除く各地で飛散します。

飛散のピークは2〜4月ごろ。北海道の南部から九州にかけての広い地域で飛散します。

1〜6月ごろに飛散します。飛散時期がスギと同時期であることから、スギ花粉症と勘違いするケースも。

飛散のピークは5〜6月ごろ。本州より西ではほぼ1年を通して飛散します。

秋の花粉として知られ、8~10月に飛散します。関東で特に多く、道端や河原などに生息しています。

8~10月に飛散します。繁殖力が強く、市街地や雑草の多い空き地などに生息しています。

8~10月に飛散します。関東で特に多く、道端などに生息しています。

偏西風によって日本までやってきた中国やモンゴルの砂漠の砂のこと。有害な物質を含んでいることがあり、花粉症の症状を悪化させる可能性が指摘されています。

1日のうち、スギ花粉の飛散量のピークは昼前後と日没前後の2回です。特に、晴れて気温が高い日や空気が乾燥して風が強い日、雨上がりの翌日は飛散量が多くなります。


樹木の花粉は飛散距離が長く、飛散時期はどこにいても常に対策をしておく必要があります。一方で、背丈の低い草花の花粉は飛散距離が短く広範囲に飛ばないことから、近づかないことが一番の対策になります。加えて、子どもは背が低く草花の花粉を浴びやすいため、草むらや土手などに行く時は花粉対策をするのがおすすめです。

花粉の飛散量は、5段階のランクで表示されます。「極めて多い」日は、対策を強化するか、できるだけ外出しないのが◎。

岸川 禮子 他:花粉誌 65(2):55-66, 2020 を基に作成
※お住まいの地域の飛散状況については天気予報などでご確認ください。

【監修】川島 佳代子 先生
(大阪はびきの医療センター 耳鼻咽喉・頭頸部外科 主任部長)
アレルギー性鼻炎診療のエキスパート。一般社団法人日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会が推進するプロジェクト「花粉症重症化ゼロ作戦」にてアレルギー性鼻炎の重症化予防の啓発活動なども行う。

ヘルス・グラフィックマガジンvol.54
「花粉症」より転載(2024年12月16日発行)